Column社員コラム



営業力の向上は、特に中小企業にとって大きな課題です。

この記事では、CRM(顧客関係管理)という手法およびシステムを活用して、営業力を劇的に改善し、売上アップを実現する方法を解説します。

目次

中小企業にCRMが必要な理由

営業活動における課題とは?

中小企業の営業活動には特有の課題があります。
リソース不足や顧客データの管理不足が、その代表例です。

例えば、営業チームの中でこのような課題は抱えていないでしょうか?

● 顧客データが分散しているため、顧客の状況把握に時間がかかる。
● 見込み客へのフォローアップが漏れることが多い。
● 営業プロセスが属人的で、ノウハウが共有されない。

CRMを活用することでこれらの課題を解決し、持続可能な成長をサポートすることができます。

中小企業におけるCRMの役割

CRMは、これらの課題を解決するための強力な手法でありシステムです。
顧客データの一元管理を可能にし、営業活動を可視化することで、効果的な業務遂行を支援します。
特に中小企業では、CRMを活用することで以下のような効果が期待できます。

●   営業担当者の業務負担軽減
●   データを活用した戦略的な営業活動
●   顧客満足度の向上

CRMにより営業力を向上

CRMが営業に関する課題を解決できる手法およびツールであることは説明の通りです。
では、具体的にはどのようにCRMを活用して営業力を向上させていけば良いのでしょうか。
ここでは、CRMを活用した具体的なアプローチについて、解説します。

データを活用した営業プロセスの最適化

CRMにより、顧客データを蓄積し、営業プロセスを最適化します。 具体的には、以下のようなアプローチが可能です。


1. 顧客の購買履歴や行動データの分析

CRMシステムに蓄積されたデータを分析することで、顧客ごとに最適なアプローチを特定できます。
たとえば、過去の購入履歴を基にリピート購入を促すキャンペーンを設計したり、特定の製品やサービスに関心を示している顧客に対し、関連する情報をタイミングよく提供して興味を醸成したりすることができます。

2. 優先度の高い見込み客の特定

データ分析により、確度が高い見込み客を抽出し、営業リソースを重点的に割り当てることで、効果的な営業活動が可能になります。
CRMシステムでは、見込み顧客の行動データ(例: サイトの訪問履歴や資料ダウンロード履歴など)に基づいてスコアリングができるので、スコアが高い顧客へ優先的にアプローチを行うなど、効果的に営業活動を行うことができます。

3. 営業パフォーマンスのモニタリング

営業活動ごとの成果を可視化し、データに基づいて戦略を改善することができます。
たとえば、成約率の低いプロセスを特定し、改善策を講じることで売上アップにつなげます。

営業活動の可視化で営業効果を高める

CRMシステムにはダッシュボード(営業活動状況を表やグラフ化する)機能が備わっています。
この機能を活用すれば、営業活動全体をリアルタイムで把握できます。
営業活動を可視化することによって、以下のようなメリットが生まれます。

営業進捗の共有

チーム全体が現在の進捗を一目で確認でき、業務の重複や漏れを防ぐことができます。

ボトルネックの発見

成果が上がりにくいフェーズを特定し、適切な対応策を講じることで効率が向上します。


定期的なレビューの促進

可視化されたデータをもとに、営業会議で的確な議論が可能となり、次のアクションを明確化します。

営業チームの連携強化と効果的なデータ共有

CRMにより、営業チーム内でのデータ共有をスムーズにし、連携を強化することが可能になります。
特に中小企業においては、チームの連携が売上拡大の重要な要因となります。
チーム内の連携を強化するため、以下のようにCRMを活用してみましょう。

共有データベースの構築

CRMシステムによって顧客データが一元化され、営業担当者全員が同じ情報を利用できます。
これにより、異なる担当者が同じ顧客に重複して連絡するリスクを回避できます。

リアルタイムの情報共有

顧客とのやり取りや進捗状況がリアルタイムで更新されるため、チーム全体で統一した戦略を展開できます。
たとえば、営業とサポート部門が連携して顧客対応を行うケースが挙げられます。


成功事例の蓄積と共有

CRMに蓄積されたデータは、成功事例や改善点としてチーム全体で共有できます。
属人的な営業スタイルを脱却し、組織全体のパフォーマンス向上が期待できます。


CRM導入の進め方と注意点

CRMシステムは営業力の改善に繋がるツールですが、自社の環境にあったツールを選ばないと、思ったような成果に繋がらない恐れがあります。
どのツールにも同じような機能が備わっていますが、操作性や拡張性、費用などはツールによって異なるので、導入前にしっかりと検討するようにしましょう。
また、導入だけで終わらず、その後のモニタリングなども重要です。

ここでは、何を基準に選定すれば良いのか、また導入後のモニタリングのポイントについて解説いたします。

ツール選定の基準

CRMツールの選定は、営業力向上の成否を分ける重要なプロセスです。
選定時には、次のようなポイントに注目してみましょう。

操作性と導入コスト

営業チーム全体で利用することになるので、誰でも分かりやすい画面構成や操作性であるかどうかなどを見極めましょう。
中には無料で一定期間お試しできるようなプランが用意されているツールもあります。
操作性などの確認のためにそれらのプランを利用してみるのもお勧めです。
導入コストについては、初期費用だけでなく、月額料金も確認することが重要です。
オプションなどの追加費用が発生するかどうかも確認しておきましょう。


拡張性(スケーラビリティ)

事業拡大や人員の増加などがあった際、機能や利用人数が柔軟に拡張できるかを確認しましょう。
クラウドベースのCRMであれば、利用メンバー等を簡単に拡張できるものも多いため、将来的なニーズに対応しやすいというメリットがあります。


連携機能

他の業務ツール(例: メール、カレンダー)との連携機能があるかも重要なポイントです。
連携機能が不十分だと、余計な業務が増えてしまう恐れがあります。
自社で利用中のツールと連携ができるのかしっかりと確認しておきましょう。
中には、外部ツールとの連携が別料金となるツールもあるので、標準の機能内で連携ができるのかも含めて確認が必要です。

導入後のモニタリング

CRMシステムを導入しただけでは効果は得られません。
継続的にモニタリングすることで、最大の効果を引き出すことができます。
次のようなプロセスで、導入後の効果のモニタリングをしていきましょう。

定期的なレビュー

成果を分析し、必要に応じて戦略を修正します。
月次や四半期ごとなどの期間を定めて定期的にレビューをすることで、営業活動のボトルネックや改善点を見つけていきましょう。


トレーニングとサポート

CRM活用スキルを向上させるため、営業チームへの定期的なトレーニングを実施します。
トレーニングを通じて、チーム全体が高いスキルを維持できるようにしましょう。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

CRMという営業手法を活用することで、中小企業は営業力を高め、売上アップに貢献できます。
データ分析やダッシュボード機能などを使って、効果的な営業活動を実現しましょう。
ただし、CRMシステムの導入、活用にはいくつか注意すべきポイントがあります。
自社の状況に合わせて、適切なツールを選定し売上アップの効果を高めましょう。


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