
Column社員コラム

企業活動における顧客満足度(CS)の向上は、売上を拡大するための重要な要素の一つであることは言うまでもありません。
新規顧客を獲得する活動には多くのコストがかかりますが、既存顧客の顧客満足を高めリピート購入に繋げられると、安定した売上を確保しやすくなります。
本コラムでは、CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理ツール)を活用することで、顧客満足度を高め、リピート購入を促進するための具体的な戦略をご紹介します。
目次
そもそも 顧客満足度とは? CSを高める重要性
顧客満足度はCS(Customer Satisfaction:カスタマーサティスファクション、以下、CS)とも呼ばれ、物品やサービスの提供を受けた際に、顧客が感じる満足度を指します。
顧客は一度商品購入やサービス導入をしたからといって、必ずしも次も買ってくれるということはありません。
顧客が再度購入(リピート購入)を考える為には、この「満足度」が大きく影響します。
CSが高まると、リピート購入率を上げる以外にも
● ポジティブな印象や口コミ:満足度の高い顧客は、SNSや口コミで企業の良さを伝えてくれる
● ブランドロイヤルティの強化:長期的な関係を築ける顧客は、他のブランドに乗り換えにくくなる
などのメリットが醸成されます。
これらのメリットを最大化するためにも、企業はCSを積極的に向上させ、リピート購入を増加させる努力をすることが大切です。
CRMを活用して顧客満足度を高める方法
1.CRMとは?
CRMは、Customer Relation manegemantの略で、顧客情報を一元管理し、顧客一人ひとりに適したアプローチを可能にするシステムの総称です。
CRMを最適に活用することで、企業は顧客のニーズや行動を理解し、より効果的なコミュニケーションを図ることができます。
2.CRMで出来ること
a. 顧客データの管理と活用
CRMでは、顧客の購入履歴や問い合わせ履歴などのデータを時系列で記録し、それを基に分析することができます。 たとえば、どのような商品やサービスをよく購入しているのか、どの時期に購入しているのか、契約の更新時期はいつなのか、 といった情報を把握することで、顧客のニーズに基づいた商品・サービスの提供が予測しやすくなります。
b. 個別化されたアプローチの実現
CRMを活用することで、顧客ごとに最適なメッセージやオファーを送ることが可能です。 たとえば、過去に特定の商品を購入した顧客に、その商品の関連商品やアップグレードのオプションを提案することができます。 こうした「個別化されたアプローチ」により、顧客は自分が大切にされていると感じ、満足度が高まります。
3.リピート購入を促進する具体的な手法
次に、CRMを活用した具体的なリピート購入促進のための戦略の一例をご紹介します。
a. パーソナライズドなメールマーケティング
CRMを利用して、顧客に合わせたメールを配信することは非常に効果的です。 たとえば、特定の商品を購入した顧客には、その商品の使い方やお手入れ方法を紹介するメールを送ったり、数ヶ月後に再購入を促すリマインドを送ったりすることが考えられます。 また、誕生日や記念日などのタイミングで特別なオファーを提供することで、顧客に特別な気分を味わってもらうこともリピート購入を促す方法のひとつです。
b. 購入後のフォローアップ
商品が届いた後に「使用感はいかがですか?」といったメッセージを送ることで、顧客が何か問題を感じている場合にもすぐに対応できます。 同じように、購入後のレビューやフィードバックを求めることで、顧客の声を収集し、今後の商品やサービスの改善に活かすことができます。
c. ロイヤルティプログラムの導入
リピート購入を促進する方法として、ポイントプログラムや会員制特典などのロイヤルティプログラムが挙げられます。 たとえば、購入金額に応じてポイントを付与し、貯まったポイントを次回購入時に使用できるようにする仕組みは、顧客のリピート購入意欲を高める有効な手段です。 CRMを活用して、顧客の利用状況に応じた特典や割引の提供も可能です。
継続的にCSを高めるためのポイント
リピート購入を促進するためには、短期的な施策も大事ですが、何より長期的な関係構築を目指すことが大切です。
以下のようなポイントに気を付けながら、CSの上昇を目指していきましょう。
1.顧客の声を活かす土台を作っておく
顧客の声を積極的に取り入れる考え方、姿勢を自社で作っておくことは大変重要です。
この考えに基づく考えや行動・ツール活用が、具体的な手法に繋がり、常に顧客ニーズに即したサービスを提供することになります。
2.顧客データの分析と改善を繰り返す
CRMを活用して蓄積された顧客データを定期的に分析し、戦略を見直すことも重要です。
構築、実施した施策をやりっぱなしではなく、分析、改善を行い、更なる取り組み改善に繋げていきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
リピート購入を促進するためには、CSに対する考え方や、CRMなどを活用した施策策定と対応の標準化が鍵を握ります。
購入後のフォローアップなどの短期的な施策を導入しつつ、分析と改善を繰り返して長期的なリピート購入の促進も目指していきましょう。
顧客に対して「自分は特別な存在だ」と感じてもらえるような体験を提供できれば、リピート購入の増加が見込まれます。
また、顧客との関係性が深まることは、売上向上以外のよい取り組みにも繋がっていくことでしょう。