Column社員コラム

はじめに
現在、中小企業においてもDXは避けて通れないテーマであることは、これまでのコラムでも紹介してまいりました。
DXを成功させることで、業務効率化による生産性向上、コスト削減、そして新たな顧客価値の創出が可能になります。
とはいえ、実際にDXを推進していくには、「DXを推進できる人材がいない」「時間的なリソースが足りない」といった障壁があることも事実です。
この記事では、膨大な時間や人的リソースを割かなくても実現できるDXの例を3つ紹介いたします。
DX推進に迷われている経営者様・部門責任者様のヒントとなれば幸いです。
目次
現場の課題を解決するDX活用例3選
早速、中小企業の現場を変えるDXの事例を3つご紹介します。
Kintoneを活用した具体例① ― 建築会社での業務効率化
特定の業種に限らず、多くの中小企業が抱えているのが、アナログな事務作業や情報共有の非効率性です。
例えば、現場の日報や写真報告、勤怠管理などをすべて紙で行っており、毎日膨大な書類の処理や月末の集計作業に何時間も要しているというケースも多いのではないでしょうか。
このアナログ業務の業務効率化を目指せるのが、Kintone(キントーン)です。
Kintoneではノーコードで業務アプリを作成できる機能を備えており、自社の業務内容やプロセスに沿ったアプリを作成することができます。
例えば、建築会社では現場作業員がスマートフォンで写真付きの日報を作成・提出できるアプリを作って日報作成の時間を大幅に削減したり、外回りが多い営業スタッフに向けて、GPS機能と連携して自動で勤怠を記録するアプリを使用しています。
こうしたアプリの開発はプログラミング知識がなくてもできるので、情報システム部門ではない現場担当者が主導で行うことも可能です。
Kintoneを活用した具体例② ― 製造業における生産進捗管理
ある製造業では、アナログな生産管理が長年の課題でした。
発注書の確認から生産進捗の報告まで、すべて紙の書類とFAXで行っていたため、リアルタイムな状況把握が困難でした。
納期回答には必ず数時間かかり、急な仕様変更やトラブル発生時には、担当者が現場を走り回って状況を確認する必要があったのです。
この非効率を解消するため、同社はKintoneを導入しました。
まず、紙の発注書を廃止し、Kintone上に発注管理アプリを作成しました。
工程の担当者は、タブレット端末を使って作業完了やトラブル内容をリアルタイムで入力するように、事務所にいる管理者も、どの製品がどの工程まで進んでいるか、どのラインで問題が発生しているかを一目で把握できるようになりました。
この取り組みの結果、納期回答が数分で完了するようになり、顧客対応のスピードが格段に向上。
さらに、生産ライン全体の状況が可視化されたことで、特定の工程でボトルネックが発生した場合もすぐに検知でき、迅速な人員配置や対策が可能になりました。
結果として、生産性の向上と納期遅延リスクの低減に大きく成功しました。
Kintoneを活用した具体例③ ― 小売・多店舗の販促実行と店舗運営の見える化
多店舗の小売では、本部からの販促指示や売場変更の依頼がメール/表計算に散在し、写真報告や質疑もバラバラで「実行状況が追えない」「同じ質問への重複対応が発生する」といった非効率が生じがちです。
こうした課題に対し、Kintoneに「販促指示」「店舗タスク」「写真報告(証跡)」「店舗日報/要望」などのアプリを用意して、情報とコミュニケーションを一元化することで解決しました。
これらのアプリは、Kinoteにあらかじめ用意されているサンプルアプリをベースにして作成されました。
Kintoneでは、様々な業種で活用できるサンプルアプリ(ひな形)が豊富に用意されています。
これらのサンプルアプリを活用して自社に合わせた業務アプリを作ることも可能です。
ツール導入だけで終わりではない 中小企業が陥りがちな落とし穴と対策
DXは、ただツールを導入すれば成功するものではありません。
DXは全社的な変革です。
経営者が強いリーダーシップを発揮し、ビジョンを明確にすることが不可欠です。
また、一度にすべてを変えようとすると、従業員の反発や失敗のリスクが高まります。
事例でも挙げた通り、「日報の改善から」「発注の管理から」といったように、小さな業務からデジタル化を始め、成功体験を積み重ねることが大切です。
小さく始めるDXのコツはこちらでもご覧いただけます。
まとめ DXは未来を切り拓くための第一歩
DXは、一部の先進企業だけのものではなく、中小企業こそ取り組むべき経営戦略です。
本記事でご紹介したように、Kintoneなどの身近なITツールやサービスを活用することで、現場は大きく変わり、生産性向上・業務効率化といった具体的な成果を得ることができます。
Kintoneのようなツールは専門知識がない人が操作することを前提に作成されており、非IT部門の方でも簡単に操作できるのが魅力です。
それでも「やっぱり自社だけで運用するのは不安…」という方もいるかも知れません。
その場合は、外部支援も受けながら徐々に内製化を目指していく方法も検討しましょう。
低価格で課題解決に向けたツールの使い方を提案してくれるパートナーや、ツールの操作・運用まで全て代行してくれるパートナーなど、支援内容は様々です。
実現したいことや予算などに合わせて、自社に合った最適なパートナーを選びましょう。
まずは自社のアナログな業務を見直すことから始めてみませんか?
小さな一歩が、企業の未来を切り拓く大きな変革へとつながるはずです。